世界の肉料理を見てみよう！(イギリス、ブラジル、中国)

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BBQ暮らし 更新日: 2021年6月21日

世界の肉料理を見てみよう！(イギリス、ブラジル、中国)

世界中ありとあらゆる国で楽しまれている肉料理。国の文化や習慣の違いによって、それぞれ異なった食べ方や調理法があります。日本ならではの肉料理というと、すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉あたりがメジャーですね。では海外の肉料理にはどんなものがあるのでしょうか？そこで今回は、世界の肉料理をまとめてみました。

ローストビーフ(イギリス)

日本でも好んで食べられているローストビーフ。発祥はイギリスってご存知でしたか？

かつてイギリス貴族の間では、日曜日になると牛１頭を丸ごとさばいて塊肉を焼く、「サンデーロースト」という習慣がありました。しかし牛1頭分ともなるととても食べきれないですよね。日曜日に焼いて残ったローストビーフは、その後の平日も毎日食べ続け、また日曜日になるとローストビーフを焼く、ということをずっと繰り返していたそうです。

肉を焼く際の調味料はいたってシンプルに塩と黒コショウだけ。じっくり焼いて薄くスライスし、焼いた際に出るたっぷりの肉汁を煮詰めて作ったグレービーソースをかけ、西洋わさびとも言われるホースラディッシュをお好みで添えて食べるのが一般的。マッシュポテトや人参のグラッセなど野菜の付け合わせが付くことが多いです。

近年のイギリスの家庭でもサンデーローストの習慣は残っており、休日のメニューはローストビーフやローストポークなどの肉料理が定番となっているようですよ。

シュラスコ(ブラジル)

シュラスコとは、牛や豚、鶏などの肉を鉄串に刺し、岩塩を振って炭火でじっくり焼いたブラジルの代表的な肉料理です。その起源は、17世紀ブラジル南部で牛を追いかけ生活をしていたガウーショ(カウボーイ)達が、その場でおろした牛を焚火で豪快に焼き、岩塩で食していたこととされています。

ブラジルでは、休日に家族や友人を集めてバーベキューで楽しむシュラスコが一般的で、各家庭には必ずシュラスケイラという肉を焼く道具があるんだとか。日本でシュラスコと聞くと、レストランなどで男性のウエイターが鉄串に刺さった塊肉を客席で切り分けてくれるパフォーマンスを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか？

実はシュラスコは本来男性の料理で、休日には女性に家事をお休みしてもらおうと、男性が主となり肉を焼いて振る舞うのだそう。だからレストランでも格好良く男性スタッフが切り分けてサーブしてくれるんですね。

シュラスコは串に肉や野菜、海鮮などを刺して炭火でじっくり焼く、といういわゆるバーベキュー料理。たまにはシュラスコを取り入れて、見栄えも豪華でおしゃれなBBQを楽しむのも良いですね。

トンポーロー(中国)

トンポーロー(東坡肉)とは、中国の浙江料理のひとつで、皮付きの豚の角煮のことをいいます。かつて北宋の詩人、蘇東坡(そとうば)が好んで食していたといわれ、彼の号にちなみトンポーロー(東坡肉)という料理名がつけられたそうです。

塊の豚バラ肉を茹でて程よく脂を落とし、醬油に砂糖、八角、そして浙江特産の紹興酒を使いじっくりと時間をかけて煮込みます。独特な香りと、染み込んだ甘辛い味、ふんわりと柔らかい食感が特徴です。

日本の豚の角煮と大きく異なる点は、「皮付き」の豚肉を使用するという点。豚の皮には豚コラーゲンがたっぷりで、じっくり火を通すことによりもっちもちの食感に。皮と、肉の脂身、赤身、それぞれの食感や味の違いを楽しめるのがトンポーローならではですね。

日本へは明治時代に伝わっており、日本の豚の角煮の起源ともいえるトンポーローですが、日本の豚の角煮は家庭によって調理法や味付けは様々。なかでも沖縄のラフテーや長崎の東坡煮(とうばに)は、トンポーローに非常に近い料理とされています。

いかがでしたか？世界の肉料理を見てみようをテーマに、イギリス・ブラジル・中国の肉料理を紹介しました。日本でも馴染み深い肉料理にも、意外と知らないルーツなどが沢山ありましたね。まだまだ世界中にはたくさんの肉料理が溢れているはず。日本にいながらも旅をするように、世界の肉料理を見て、知って、味わいたいものですね。